こんにちは!久しぶりのブログ更新です。
突然ですが、DenonのUSB-DAC / ヘッドホンアンプ DA-310USB を導入しました。
【序章】芽生え
2年ほど前、PC(windows)を使ったハイレゾ再生に試行錯誤していました。
そのときの体験記は次のリンク先にまとめてありますが、いろいろ手を加える度に音質は向上していくものの、あるソース(音源)の高域の歪感が最後まで解消しなかったので、最終的にシステム一式を手放した経緯があります。
・音楽三昧/IE80, HUD-DX1
・Universe Pro/IE80の潜在能力…
・iPurifier2の魔法…
・音楽三昧/oyaide OR-800ADVANCE…
その後のPC作業時の音楽鑑賞は、PC(オンボードDAC)の出力端子に接続したイヤホン(PHILIPS TX2)で楽しんでいました。
ところが、時が経つと再び欲が芽生えてくるんですね。
当時の苦い思い出が薄れてしまって、音楽を聴くならやっぱり良い音質で聴きたいというオーディオの根源的な願望が。それに、先ほど述べた高域の歪感については、CDプレーヤーとプリメインアンプによる再生では現れないので、PCのノイズが主たる要因ではないかと踏んでいました。
したがって、USB-DACをグレードの高い機種にすればその悩みは解消するかも、という淡い期待が心のどこかに残っていたのです。
【第一章】期待に胸を膨らませて
DA-310USBとPC(デスクトップ)はUSB接続です。
USBケーブルは、付属品ではなく、KRIPTONのUC-HRP1.5を使いました。
また、USBケーブルの端子には、ケーブルの自重による接続部の傾きを防ぐこと、PCからの振動伝達を抑制することを目的に、SAECのUSB-FIT(特殊ゲル製USB端子振動防止装置)を装着しました。
ヘッドホンはSENNHEISER HD650、ハイレゾ再生ソフトはSignalyst HQPlayerです。
それでは、いよいよ鑑賞です。
【第二章】上質な音に包まれて
最初に再生したソフトは、「松田聖子 fairy(FLAC 96.0kHz/24bit)」。
何を隠そう、高域の歪感が解消しなかった音源の一つです。
なお、HQPlayerではオーバーサンプリングの設定は行っておらず、サンプリング周波数はオリジナルのままです。
再生方式は、WASAPIを選択しました。ゲインの設定はHighです。
歪感なんてありません。
“Giselle”のシンバルが耳につきません。”ウェディングロード”のバックの弦楽器に音割れ感がありません。
苦痛に感じた雑味はそこには無く、優しく包まれるような音場空間と、鋭利な成分が取り除かれた柔らかな中高域が存在していました。
各楽器の音像、質感がしっかり表現されています。
低域の量感も十分です。
クラシック音楽では弦楽器の響きが美しく、思わず聴き入ってしまいました。
ただ、高域の煌びやかさと低域の音圧が効いた躍動的な音楽の演出には、少々不向きな組み合わせのように思います。つまり、HD650の特性がよく引き出されていると言って良いのでしょう。
HQPlayerの設定でも音質が変化します。
オーバーサンプリングフィルターは、通常「poly-sync」を使っています。フィルター設定を「none」にしてみたのですが、高域がより鮮明になるものの雑味が増えたように感じました。
次に再生方式をASIOにしてみました。WASAPIとASIOでは、音の柔らかさ(ソフトさ)と厚みはWASAPIが勝り、解像感はASIOが勝るように思います。柔らかさゆえに一つ一つの音を聞き分け易いのはWASAPIのような感じがしますし、ポップス系はASIOの方がメリハリがあるかもしれません。
音源によって変えてみるのも一興です。
ゲインの設定でも音質が変わります。
比較した音源は、CDからリッピングした「ショパンピアノ協奏曲第1番第1楽章 クリスティアン・ツィマーマン 演奏 指揮(44.1kHz 16bit)」です。ゲインの設定をHighからMidにすると、中高域が僅かに明瞭になりますが、オーケストラのフォルティッシモでは高域が耳についたりもしました。ちなみに音量の位置は、ゲインHighで-72.0dB、Midで-59.0dBでした。
【第三章】質実剛健なものづくり
Denonの製品には安定感があります。ジャパンブランドという信頼感があります。
物量投入型の質実剛健なものづくりという印象があって、僕自身好きなメーカーの一つです。
PMA-2000RE(プリメインアンプ)を使っていた時期もありました。CD/SACDプレーヤーは今もDenonを使っています。
DA-310USBに搭載された技術はホームページに記載のとおりです。製造コストの上限により、採用するシステムやパーツのグレードは制約を受けますが、Denonの音を司るサウンドマネージャー山内慎一氏が音の作り込みに関わっているので、コストで妥協するような製品は世に出してこないだろうという安心感がありました。(写真は製品ホームページから引用)
実勢価格(価格.com)は、最安値で ¥ 44,137 (税込)(2018.3.3 18:50現在)。 価格だけで比べれば、マランツ、ラックスマン、パイオニア、ティアックなどに上位機種がありますが、DA-310USBはコストパフォーマンスに優れた商品ではないかと思います。
もちろん音質を比較した訳ではないので、その違いついて感想を述べられませんが。
【終章】PCハイレゾ再び
一度は飽きらめたPCでのハイレゾ再生ですが、しっかりとした製品を使えば良い音で鑑賞できることがわかりました。当初は、ラックスマンのDA-150も選択肢の一つでしたが、価格帯が違いますし、DA-310USBとHD650の組み合わせにおいては、音質に何の不満もありません。
音のグレードアップ策として、アクセサリー等の導入が挙げられます。
USBケーブルは既にオーディオグレードを使っているので、それより上位のUC-HRに惹かれますが、かなり高価です。
DA-310USBの電源はACアダプターなので、これをアナログ電源に変更する手があります。
例えばELSOUND(エルサウンド)のオーディオ機器高音質化アナログ電源 Improvedは興味深いアイテムではないかと。ただ、DA-310USBにはレギュレーターによるAC電源のノイズを除去する仕組みが搭載されているので、アナログ電源に変えてどれほどの効果が得られるかは未知数です。
音声信号の付帯ノイズを除去するipurifier2というアクセサリーがあります。
以前のシステムで使っていましたが、もう手元にありません。
DA-310USBには、ノイズによる音質への悪影響を排除するためにデジタルアイソレーターが搭載されているのですが、ipurifire2を装着して音質がどう変化するか確認してみたかったですね。惜しいことをしました…> <…
それより今は、手持ちのCDをExact Audio Copy(高機能なCDリッピングソフト)を用いてせっせとPCに取り込んでいます。44.1kHz 16bitのWAVデータですが、そこはDenonが誇る「Advanced AL32 Processing Plus」の効能でしょうか、上質な音の世界に導いてくれます。
【2018.7.30追記】
DA-310USBの音質を向上させるために、オーディオアクセサリーを追加しました。よろしければご参考にどうぞ。
・DA-310USBの高音質化…
・Acoustic Revive(アコースティックリバイブ)の魅力…
(写真は製品ホームページから引用)
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