解像度が格段に向上する…
オーディオライターの野村ケンジ氏をはじめ、多くのユーザーのレビューコメントに共通する言葉です。
音楽をより澄んだ音色で聴きたいという思いから、 IE80 用のリケーブル SONG’S-AUDIOのUNIVERSE PROの購入を決意しました。
(購入先:e☆イヤホン)
標準ケーブルに対してどのように音質が変化するのか、まずはクラシック系から感想を述べてみます。
・解像度は明確に向上、弦楽器の音がより繊細になっている。
・中高域は透明感が確実に増し、音の響き、余韻がとても美しい。
・高域は清澄で伸びがあり、かといって硬質的ではない。
・例えばフルオーケストラのff時のバイオリンの音などは、従来では耳についたフレーズもきれいに角が取れて、バイオリン本来の音色を鑑賞できるようになった。
・高域特性の向上により、中低域寄りだった従来の傾向から全体のバランスがちょうど良くなり、音楽的表現力が増した。
・IE80の個性であったボリューム感、固まり感のある低音は少し薄れたように感じるが、低域の力強さはそのままに解像度が増し、定位が向上した。
次いで、ポップス、ロック系では、
・キレが良くなり、音場が広がった。
・ボーカルは歌い手の感情表現まで伝わってくるように生々しい。
・女性の声はより艶やかになり、声質によっては澄み渡るようにさえ感じる。
・ソースにもよるが、定位は左右のみならず奥行についてもより明確に把握できるようになった。
・個々の楽器の音は整然と分離し、こんな音も存在したのかという新たな発見がある。
実は、標準ケーブルの場合、僕の所有するライブラリの中では得手不得手の曲が存在しました。
ジャンルを問わず、特定の曲で音が歪んで聴こえてしまうフレーズがあったのです。
それはソース自体の特性だと思っていたのですが、同じ曲をUNIVERSE PROで聴くと歪感が見事に消失しています。
標準ケーブルでは分離しきれずに流れ出ていた音の塊が、UNIVERSE PROでは個々の音源にまで解(ほぐ)されたのでしょうか、これには流石に驚きました。
最後に総評で締めくくりたいと思います。
『どうしてこんなに美音になるのだろうか?
感動的ですらある。巷の評判はまさしく真実であった。
まるでIE80の潜在能力を余すことなく引き出しているかのよう。
オーディオとは摩訶不思議な世界である。』
視聴に用いた機器等は次のとおり。
・イヤホン:IE80
・リケーブル:UNIVERSE PRO
・DAC:Aundinst HUD-DX1
・再生ソフト:PlayPcmWin
※本レビューは個人的嗜好に基づくものであり、普遍的なものではありません。
【2016.5.23】
Sandal Audioさんの「ゼンハイザー IE80 イヤホンの謎と、ケーブル交換の音質変化について」で、クロストークの発生について言及されています。
もしかしたら、リケーブルによる音質の変化はこのようなことも要因のひとつかもしれません。
(SONG’S-AUDIOのUNIVERSE PROのクロストークを測定した訳ではありませんので、特定はできませんが)。
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