シャコンヌとは、16世紀末のスペインの民族音楽を起源とされる3拍子の舞曲。低音の旋律と和声の流れを特定のリズムパターンとともに反復する、オスティナート技法(オスティナート・バス ostinato bass)を用いた曲の呼称です。
シャコンヌといえば、やはりヨハン・ゼバスティアン・バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」でしょう。1,720年、バッハが35歳のときの作曲で、ソナタとパルティータが3曲づつ計6曲から構成されるヴァイオリン独奏用の楽曲。そのパルティータ第2番ニ短調 BWV1004の終曲に置かれているのが“シャコンヌ”です。
シャコンヌは、257小節に及ぶ長大でとてもスケールの大きな曲です。主題が繰り返さる壮大な変奏曲であり、重厚で精神的な崇高さと哀感漂う和声は感動的で、聴けば聴くほどバッハの偉大さをひしひしと感じます。
バッハの作品の中でも最高傑作に挙げる人も多く、大変人気のある曲です。ロマン派時代には、ブラームスやブゾーニがピアノ版に編曲したり、メンデルスゾーンやシューマンがこのシャコンヌに感銘を受けてピアノ伴奏譜を作成したそうです。現代では無伴奏で演奏されることが一般的ですが、バイオリンの重音で始まる激しい主題部には激情する悲哀感が感じられます。
さて写真は、ギターリスト村治奏一のアルバム“CHACONNE”です。このCDには、アルバムタイトルのとおりギター用に編曲された“シャコンヌ”が収録されています。バイオリン、ピアノ、ギター、それぞれ楽器特有の趣があるはずで、それを楽しむためにTUTAYAでレンタルしてきました。
村治奏一さんは、ご存知だと思いますが、村治佳織さんが4歳年上の実姉なんですね。1,982年生まれ。93年にジュニア・ギター・コンクール、96年に学生ギター・コンクール、97年にクラシカル・ギター・コンクール、98年にスペイン・ギター・音楽コンクール、同年第41回東京国際ギター・コンクール、これらすべて優勝という華々しい経歴を有する演奏家です。ギターで聴く“シャコンヌ”は、他の2種類の楽器に比べるとシンプルに感じますが、弦特有の音色が神聖な感じをより高めてくれます。
シャコンヌ/J.S.バッハ_Itzhak Perlman
シャコンヌ/J.S.バッハ:busoni(ブゾーニ)編曲_Evgeny Kissin
シャコンヌ/J.S.バッハ:Segovia(セゴビア)編曲_村治奏一
[工事中]
シャコンヌ/J.S.バッハ:Segovia(セゴビア)編曲_John Williams
コメント