写真の楽譜が、どの曲かご存知でしょうか?そう、標題ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番第三楽章冒頭近辺のピアノパート部です。この数小節だけでも、素早く軽やかに流れるように弾くには、相当難易度が高いのですが。
私はこの曲が大好きです。ロマン派のピアノ協奏曲のなかでは、最高傑作だと言っても過言ではありません。古くは映画“逢びき”のBGMで有名ですが、最近では“のだめカンタービレ”でも使われていますね。
旋律が美しいのでファンも多いですが、冷静に捉えてみると、ピアノとオーケストラの互いの美しい音の調べが見事に調和しており、ピアノという楽器を極限まで駆使しながらもそれを感じさせない音の流れが見事だと思います。 ときにはピアノ自体が交響曲を構成する楽器のひとつとして存在しており、それが自然な振舞いなので聞き手に意識をさせることもありません。また、第三楽章のコーダからエンドにかけては、数あるピアノ協奏曲のなかでは無類の雄大さであり、まさしくフィナーレに相応しい終結です。
ロシア情緒豊かな美しい旋律は、クラシック音楽を普段聴かない人にもきっと心に残るメロディになるはずです。
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