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CDプレーヤーを新たに導入しました。アキュフェーズの DP-430 です。
長らくPCオーディオの音質向上に勤しんできましたが、ハードなゲームもプレイ可能なフルタワー型ハイスペックPCでは、その性能とは裏腹に、発生するノイズが音質に与える影響も計り知れず、ついに限界を悟りました。
過去の記事のとおり、音質に影響を及ぼす因子を排除すべくアクセサリー類で対策をすることにより、劇的に音質が改善したのは事実です。しかしながら、PC内部で発生する高周波ノイズに起因するであろう高域の歪感を完全に消し去ることはできませんでした。
自分なりに本当に良い音に仕上がったと思えるのですが、あるソースの一部にほんの僅かな歪が現れてしまうと、気になって音楽鑑賞に浸ることができなくなってしまうのは、悲しい性です。MacなどのノートPCやネットワークオーディオに志向を変えるという手もあったのですが、どうせお金をかけるのならとここは一念発起し、オーソドックスながら初心に戻ってCDプレーヤーを購入するに至りました。
前置きが長くなりました。
DP-430は、アキュフェーズのプレーヤー関連ではエントリーモデルにあたり、CD専用のプレーヤーです。エントリーと言っても相対的にはミドルクラスの範疇ですが、音質追求に妥協のないアキュフェーズならではのラインアップだと思います。
音質は極めてニュートラルです。
私自身、アキュフェーズ以外のプレーヤーはDENONしか使用したことがありませんので、DENONの音がビビッドでしっかりとした低域を再生する方向性だとすれば、DP-430にはそのような色付けは感じられません。
むしろ、澄んでいてとてもきれいな音という印象を受けました。特に高域の清澄さは、10~20万円クラスのCD(SACD)プレーヤーや前述のPCオーディオと比較して、特筆すべき美点だと思います。
CDに刻まれたソースを、高剛性、高精度な自社開発CDドライブでストレートに引き出し、歪みやノイズを徹底的に排除して変換・伝送するというアキュフェーズの設計思想が反映されているのでしょう。
S/Nが良いことから背景がとても静かで、そこに高域の透明感が相まってクリアなサウンドです。帯域全体の均衡が取れているので、どのようなジャンルの音楽も心地良く耳に入ってきます。
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インターコネクトケーブルは、アンバランスのAL-10が付属しています。しばらくの間そのケーブルを使っていましたが、DP-430にはバランス出力がついているので、せっかくですから別途ASLC-10を購入しました。
AL-10だけを聴いていると可もなく不可もないのですが、ASLC-10に換えてみると高域が穏やかになります。ソースによってはキツさのようなものがとれてとても聴きやすい音に。ニュートラルさはそのままに質感、鮮度も向上しました。クラシック音楽では、弦楽器の音色が繊細で艶やかです。
ちなみにDP-430の電源ケーブルは、付属のものは使わずに以前から所有しているAPL-1を使っています。APL-1はアキュフェーズ純正の別売品です。
アキュフェーズ製品にはクラフツマンシップを感じます。職人気質の拘りが高音質、高品位、高品質な製品を生み、聴いても眺めても触っても喜びを感じることができる数少ないオーディオブランドのように思います。
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こちらは、電源系統で使用しているアクセサリー類です。アコースティックリバイブ、クリプトン、オーディオリプラスの製品でクオリティアップを図っています。特にアコースティックリバイブは、ノイズや歪みなど余計なものだけを取り除き、エネルギー感や躍動感、厚みなどは絶対に引かないという音質の方向性が、DP-430の再生音に大きく寄与しているのは間違いないでしょう。
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