前回が170号ですから、約1年と半年ぶりに購入したことになります。やはり書籍としては重量感があり、中・高級オーディオの論評、レポート、エッセイそして広告が満載です。随所に併載されたきれいな写真を眺めていると、それだけでなにか極上の音が流れてきそうなイマジネーションを抱いてしまいます。宝くじでも当選しない限りとてもとても…そういった私のような者にとっても観賞する価値がある本だと思います。
ページを順にめくっていけども、楽しみにしていた『レコード演奏家訪問』の連載がありませんでした。その後継なのでしょうか、『Audio Dialog』で菅野氏と編集長の対談が掲載されています。『レコード演奏家訪問』は近郊、遠方問わず出かけて行かねばならないので、健康上の理由か何かで最終回を迎えたのでしょうか。。。Phile webの『ピュアオーディオの誘い』の8/31版には写真を拝見するからにはお元気そうですが。今年で78歳、私の父と同世代ですので少し心配になってしまいました。
今回の巻頭言では“オーディオの両輪”と題して、録音制作側への強い期待を述べられていました。音楽業界全体に対して見受けられる危機感でしょうか。
私のような素人でも、ことにポップスなどにもその傾向があるように思うときがあります。ひどい場合には明らかに音が歪んでいるのでは、と感じる最近のCDもありました。著名なシンガーのCDでです。かたや、今から27年前の1983年に制作、1992年CD化された“Save Our Soul / 原田真二&クライシス”は、とても聴きやすいバランスのよい音で、かつロック系の迫力も十分に堪能できます。録音段階や編集段階を経て完成される音楽ですが、いい音だなぁと思えるCDに出会えたときは、聴く側も安心して再生することができるように思います。
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