「ほー ほー ほーたる こい あっちのみーずは にーがいぞ こっちのみーずは あーまいぞ ほー ほー ほーたる こい」…この童歌を聴くと、きれいなせせらぎに飛び交う幻想的なホタルの光を思い浮かべます。あまい水というのはきれいな水のことを指しますが、まさしくきれいな水辺環境に生息する昆虫の代表的存在であり、 “蛍”という言葉は自然豊かな日本のふるさとの象徴のような気がします。
ホタルの生息種は、世界全体で約2,000種、そのうち日本では約50種が存在します。全てのホタルが夜光るわけではなく、約半数は成虫が昼行性で光らず、幼虫が光るタイプだそうです。さらに驚いたのは、成虫のホタルはいずれも餌を食べずに水分のみを摂取し、幼虫時に貯えた栄養分を使って動いたり発光したりしているそうです。成虫の寿命は7日から20日程度で、子孫を残すための活動に専念します。
また水生と陸生という分類もでき、幼虫期を水中で過ごす“水生ホタル”は、日本では「ゲンジボタル」「ヘイケボタル」「クメジマボタル」の3種類だそうです。幼虫期に湿地で生活する「スジグロボタル」を除けば、その他の種は陸上で生活していて「陸生ホタル」と呼ばれています。
そのホタルが生息する環境がますます失われつつあります。人が排水を流し、ゴミを捨てて川や水辺環境を汚してきました。あるいは、土や草の自然形態からコンクリートなどの人工形態へと変化させてきました。人の暮らしが豊かになってきた反面、自然環境は私達からどんどん遠ざかっています。そんな危機に子供達が立ち上がりました。“こどもホタレンジャー”です。
ホタルが生息できる水辺環境とふれあい、汚れた川をきれいにしたりして、ホタルを保護あるいはホタルを復活させるべく積極果敢に活動しているのが“こどもホタレンジャー”です。自然の大切さとホタルの保護について大人に呼びかけています。私達が子供の頃にはもっと緑と水が身近に存在し、自然と触れ合う機会がとても多くありました。このような貴重な環境を子供達に残してあげなければなりません。これ以上汚してはいけないのです。排水もしかり、排気もしかり、ゴミもしかり。都市化の無秩序な拡大も不要です。私達大人も率先して行動しましょう。自然・環境を守るためにできる気遣いは日常生活に山ほどありますから。
“こどもホタレンジャー”の詳細については、環境省のこのサイトにあります。子供達の活動が数多く紹介されていますが、彼らのレポートの一部を紹介したいと思います。
←出典:NPOホタルの会から
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