楽器の集い_ 浜松市楽器博物館 …

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浜松市楽器博物館 (フランスのピアノメーカー“エラール”のピアノ. 1847年製)

浜松市楽器博物館は1995年(平成7年)4月に、日本初の公立楽器博物館として開館しました。
世界のあらゆる楽器を収集し、収蔵数は約3,300点、そのうち常設展示は約1,300点だそうです。

JR浜松駅から徒歩10分、こだま号の待ち時間を利用して訪れました。
入口から1Fのフロワには、インドネシア・ジャワ島とバリ島の“青銅ガムラン”などきらびやかな楽器が一面に展示されています。
階段で地下に降りれば、そこには西洋楽器、鍵盤楽器、電子楽器、日本楽器などが所狭しと陳列してあって、その数に圧倒されます。
自ら楽器を演奏する人、クラシック音楽が好きな人なら、夢中になること間違いありません。

惜しむらくは、時間があまりにも少なすぎました。
新幹線の待ち時間50分程度では、とてもすべてを見て回ることができません。
一つひとつの楽器の仔細を観察し、その解説を読み、ヘッドフォンで音色を楽しんだりするには、2~3時間は欲しいところです。

出張の帰路のひとときに立ち寄った楽器博物館、ほんの一部ですが館内の様子をDMC-LX3で切り取ってきました。
それぞれの時代の作曲家、演奏家が使っていた楽器を見ていると、なんとなく魅力的で時を隔てた浪漫を感じます。。。

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(ファゴット)

ダブルリードの低音木管楽器。ファゴットはイタリア語で「薪(まき)の束」の意味。

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(チェンバロ. F.E.ブランシェ2世(パリ 1765年))

鍵盤を押すとジャック(木片)が上がり、その先に取り付けられたプレクトラム(鳥の羽軸や皮製の爪)で弦をはじきます。16~18世紀が全盛。

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(トロンボーン)

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ピアノのフレームは、当初は木材のみで作られていました。
しかし、より大きな音を出すために張力を強くしたところ、木材のフレームでは耐えることができなくなりました。
その後、鋳造フレームが1847年にアメリカで作られ、現在でも使われています。
弦の張力は木材フレームで約760kg、現代のピアノは約20t(1本の弦当たり80kg)だそうです。

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ピアノを発明したとされるバルトロメオ・クリストフォリ(Bartolomeo di Cristofori)の1720年製ピアノの復元モデルです。

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(モーグシンセサイザー システム35)

シンセサイザーは1955年にアメリカRCA社で開発されたRCAエレクトロニック・サウンド・シンセサイザーが世界初とされています。
音波(正弦波)を合成して音と創造するという音楽史上画期的な発明でした。
その後、アメリカの電子工学博士であるロバート・モーグが開発したシンセサイザーにより、電子音楽の新しい世界がいっきに広まっていきました。

1968年にウォルター・カルロスが製作した“スイッチト・オン・バッハ”は、モーグⅢシンセサイザーを駆使してバッハの名曲を再現したアルバムです。
ご存知の方も多いかと思いますが、僕もこのLPを持っています。
古典派、ロマン派などのクラシック音楽を中心に聴いていたところに、バッハがブレイクしたトリガーでしたw

“スイッチト・オン・バッハ”そのものとは違いますが、その雰囲気を味わえる名演奏をどうぞ…

brandenburg concerto #3, 3rd Movement

A tribute to Wendy Carlos. Sinfonia To Cantata #29, J.S. Bach.

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最近のコメント

  1. こんにちは。お便りたいへんありがとうございます!!! 水谷さんのコメントでおよそ10年前の記憶が蘇ってきました。あのときの岐阜城からの眺めは格別でした。 昭和26年の写真はとても貴重な画ですね。非常事態宣言も解除されたようですので、暑さにお気をつけて是非楽しんでいらしてくださいませ。

    • RiKKiE
    • 2020-05-14
  2. 岐阜城の記事を興味深く読みました。写真が明確で、内容が良く分かります。信長や秀吉の歴史的痕跡が多くあるのには驚愕です。岐阜城の天守閣からの眺望は、はるかかなたまで眺望でき、戦国時代ここから恐らく信長も天下統一を志したのでしょう。今度、女神像を観に行きたいと計画しています。数年前、この前で撮った写真が見つかりました。昭和26年頃撮ったもので、この写真を持って行きたいと思います。じっくり今昔の相違を確認したいと思います。

    • 水谷 成美
    • 2020-05-14
  3. お便り有難うございます。返信が遅くなり申し訳ありませんでした。 実を申しますと半年ほど前にHD660Sを購入しました。ある理由でHD650を分解したときにリード線を断ち切ってしまいまして。 銘機HD650の音質を本当に上回るのか疑心暗鬼でしたが、クラシック音楽の心地よい自然な高音の再現性は◎でした。 おっしゃるとおりアンプの選定には予算との兼ね合いで悩みました。いまでは、電源やケーブル類のアクセサリーも導入して、自分好みの音質になんとか仕上げることができました。 ヘッドホンによる音楽リスニングは、再生音質の良し悪しが一聴瞭然?なのでいろいろ試行錯誤しましたが、最近はもっぱら音楽鑑賞を楽しんでおります(^_^)。

    • RiKKiE
    • 2019-06-04
  4. 小生も万能機HD598を最初に買ってオールマイティ機によくある「どのジャンルもそこそこな性能」に 我慢できず3ヶ月でHD650に買い替えしました。 インピーダンスが300Ωと高いのでHPAを選びますねぇ~。Audio・gdのC2cという中華製H PAが相性よく、手放せません。

    • 杉ちゃん
    • 2019-05-29
  5. NHK交響楽団はあまり聴かないのですが、ドゥダメル氏の招聘が叶えばいいですね。篠崎史紀さんの演奏は聴いたことがありません。ごめんなさい。

    • RiKKiE
    • 2018-09-16
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