いつになるかはとんと見当もつきませんが、将来Bowers & WilkinsのCM9を購入することができた暁には、オーケストラと合唱が奏でる壮麗な音の空間に包まれてみたい…
それがグスタフ・マーラー(Gustav Mahler)の交響曲第2番ハ短調「復活」です。
「復活」についてはちょうど2年前にもこのブログで触れましたが、つい最近YouTubeでサイモン・ラトル(Simon Rattle)を聴いて思わず買ってしまいました。
(50:15あたりから第5楽章です)
マーラーとの出会いは、学生の頃、大阪の心斎橋にある三木楽器でLPを物色していたとき、いつもならピアノ独奏曲や協奏曲を選ぶのですが、そのときは「たまには交響曲でも買ってみようか。。。マーラーとはいったいどんな音楽なんだろうか。。。」という単純な興味本位と、“レコード芸術推薦”のラベルがトリガーでした。
当時、合唱にはまったく関心がなく、第2番に合唱が入っているなんて予備知識もありませんでしたが、人の声というのは、それが集合体となったときの美しさとパワーは、楽器と協調することで増幅され、至上の音楽的感動を呼び覚ます演奏形態であることを思い知らされました。
合唱付きでポピュラーなのは、やはりベートーヴェンの大作、交響曲第9番だと思うのですが、こちらは“歓喜の歌”で親しまれているように第4楽章(最終楽章)はとても躍動的です。
一方、マーラーの交響曲第2番は英雄の葬送から(魂の)復活までを描いた叙事詩的な構成で、コラール風の穏やかな情景と、それと対峙するように地の底から湧きあがる凄まじいまでの復活のパワーが、この交響曲のフィナーレに怒涛の迫力を与えています。
力強くも美しい合唱に地響きするようなオルガンの重低音、ずしりと腹に響く大太鼓、炸裂するシンバルの音…
声と楽器の潜在能力がフルに発揮され、個々のもつ美とパワーが見事に調和した名曲だと思います。。。
こちらは、ずいぶんと前に買ったズービン・メータ(Zubin Mehta)指揮、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団です(1,994年録音版)。
第2番はレナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein)が有名ですが、荘厳さではバーンスタイン、ダイナミックスさではメータといった感じでしょうか。
どちらかと聞かれれば僕はメータの方が好きかも。。。
冒頭でスピーカーシステムについての思いを一言語りましたが、先ずは生演奏ですよね。
この「復活」をなんとしてもコンサートホールで実際に鑑賞してみたい…と思う今日この頃です。
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