FNS-PHONE
昨年の投稿回数を振り返ってみますと、僅か6回でした。過去には月に20件以上の実績があったようで、あまりの激減さに我ながら唖然としてしまいました。一方記事の中身では、5つの記事がオーディオに関する内容でした。文章を書くことのモチベーションが上がらない中で、音楽を良い音で鑑賞したときだけは、その感動が原動力となって意気揚々と筆を執っていたように思います。
さて、年末年始の休暇中にAcoustic Reviveから製品をお借りしました。ファインメット マルチノイズ サプレッサーFNS-PHONEです。
通説ですと、信号経路に接点を増やすことは音質に少なからず影響を与えるとされていますが、FNS-PHONEに限ってはそのようなことは微塵もありません。
・内部配線にはPC-TripleC導体の楕円単線を使用
・伝送上のノイズを一掃するファインメットビーズを搭載
・異種金属と制振材を組み合わせた防振構造を採用
「FNS-PHONEはヘッドフォンケーブルに装着することにより、ヘッドフォンアンプのノイズを大幅に低減するためヘッドフォンの音質を劇的に向上させることが可能となります」と訴求されているとおり、音質向上は紛れもない事実です。ヘッドホン端子からの信号に、装着前後の変化がしっかり把握できるほどの悪化要素が含まれていたなんて、まさに目から鱗が落ちるような思いがしました。
試聴に使用したシステムは、ヘッドホンリスニングで常用しているUSB-DAC / ヘッドホンアンプ DA-310USBです。音源はPCです。(過去記事にありますように、電源や音声信号の経路にはアコリバ等のオーディオアクセサリーを使用して清流化を図っています)。ヘッドホンはHD660Sです。音楽ジャンルはクラシックが主体です。それでは、試聴時のインプレッションを書き綴ってみましょう。
・ファーストミュージックは「ブラームス悲劇的序曲 ハイドンの主題による変奏曲(カラヤン, ベルリンフィル」です。次いで「ラフマニノフ交響曲第2番(デュトワ, フィラデルフィアフィル)」。まるで上質なコンサートホールで聴いているかような奥行きのある音場感、そして音そのものの響きが艶やかで美しいというのが第一印象でした。
・アンドレ・ギャニオンのような甘いバラードを聴くと、芳醇な音が頭の中で響き渡っていて至福の時を感じます。
・高域は薄いベールが剥がされたように澄んでいて、弦楽器のffは力強く伸びています。
・飯島真理の「レダ」では、終始バックグランドで流れる電子オルガンのような低音域の密度が増しています。FNS-PHONE装着前でも響き自体は豊かでしたが、塊のような音に解像感が加わり、さらには定位向上の効能でしょうか、その音が空間下方で鳴り響いていたことを改めて認識しました。
・音楽が生き生きとしています。大貫妙子の「或る晴れた日」では、頭内に浮揚する彼女の実在感に酔いしれました。
・スターウォーズのサントラ「ジェダイ騎士の修行|魔法の木」を聴いていると、まるで森の中で小鳥のさえずりを聞いているように、静寂の中から音が湧き出てくるかのようです。
以上の感想を顧みますと、 拙筆には目をつぶっていただくとして、 多少誇張された表現が見て取れますが、第一印象ゆえに、従来との変わり様が鮮明に聴き取れていたのは確かだと思います。 FNS-PHONEを装着すると、 まるで音で包まれているかのように響きが豊かになり、奏でられる楽器の音は一層艶やかに、ボーカルは実在感を伴って浮かび上がってきます。
アコリバのアクセサリーには、その都度斬新な驚きを得ます。オーディオ機器の音の固有美には手を加えず、音の質のみをブラッシュアップしてくれます。RHC-2.5HS-S-TripleC-FMのリケーブルも驚異的でしたが、FNS-PHONEもそれに劣らず感動的な音質向上と言っても過言ではありません。
ヘッドホンで本格的に音楽を楽しまれている諸兄諸姉、本稿のFNS-PHONEやヘッドフォンケーブルRHCシリーズを体験されてみてはいかがでしょうか。百考は一行に如かず。僕には必携アクセサリーとなりました( ´ ▽ ` )ノ
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