キーシンの弾く“バッハ シャコンヌ(ブゾーニ編曲)”に痺れました。
ブゾーニ編曲のパルティータ第2番ニ短調 BWV1004の「シャコンヌ」は、オリジナルの無伴奏バイオリンの壮麗さとは別世界で、ピアノならではの壮大でとても迫力のある編曲です。「シャコンヌ」自体のきれいな旋律に重和音による荘厳さが加わり、何度聴いていもすばらしい曲だと思います。
エフゲニー・キーシン(Evgeny Kissin:ロシア, 1,971年~)は、当時神童としてデビューしましたが、名声におぼれることなく名実ともにトップピアニストの地位を確立しています。現在39歳ですから、ますます心技とも円熟した演奏を奏でてくれるでしょう。
キーシンの演奏には“堅実”さが非常に感じられます。テクニックは超絶技巧の域にあり、重心の低いとても安定した、かつきれいな音色の演奏を聴かせてくれます。
「シャコンヌ」は、このキーシンの他にミケランジェリ、ブゾーニ(編曲者本人)、ルービンシュタインも聴きましたが、難曲を流れるように弾くキーシンの演奏が一番好きです。Youtubeのライブ演奏はミスタッチが多少ありますが、このアルバムに収録されている演奏は完璧のように思います。25歳のときのレコーデイングです。
購入したのは、“The Essential Evgeny Kissin”です。
DISC1
1.バッハ:トッカータ,アダージョとフーガ ハ長調BWV564 前奏曲(ブゾーニ編曲)
2.バッハ:トッカータ,アダージョとフーガ ハ長調BWV564 間奏曲(ブゾーニ編曲)
3.バッハ:トッカータ,アダージョとフーガ ハ長調BWV564 フーガ (ブゾーニ編曲)
4.ショパン:幻想曲ヘ短調op.49
5.ショパン:夜想曲第7番嬰ハ短調op.27-1
6.ショパン:夜想曲第8番変ニ長調op.27-2
7.ショパン:マズルカ第20番変ニ長調op.30-3
8.ショパン:マズルカ第13番イ短調op.17-4
9.ショパン:マズルカ第23番ニ長調op.33-2
10.ショパン:マズルカ第17番変ロ短調op.24-4
11.ショパン:舟歌嬰ヘ長調op.60
12.ショパン:ポロネーズ第6番変イ長調op.53「英雄」
DISC2
1.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004~シャコンヌ(ブゾーニ編曲)
2.ブラームス:8つのピアノの小品op.76 間奏曲イ短調op.76-7
3.ブラームス:8つのピアノの小品op.76 奇想曲ロ短調op.76-2
4.ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」op.39 第1番ハ短調
5.ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」op.39 第2番イ短調
6.ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」op.39 第5番変ホ短調
7.ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」から3楽章 第1番 ロシア舞曲
8.ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」から3楽章 第2番 ペトルーシュカの部屋
9.ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」から3楽章 第3番 謝肉祭の日
10.グリンカ:ひばり
どれも素晴らしい演奏です。ランランもいいですがキーシンもいいですね。
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