ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ピアノ ランラン, ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団
当時、ランランというピアニストに興味を惹かれて購入したのですが、じっくり聴いてみてその音楽性に感動した1枚です。
ゲルギエフの重厚で深みのある情感表現はとてもロマンチックで、ロシア色を随所に感じさせるラフマニノフ音楽の神髄を味わうことができます。
ランランのピアノは、オーケストラとの共演パートでは他の楽器に溶け込むように均衡が保たれ、旋律パートではテンポ・ルバート(tempo rubato)で美しい音色を奏でています。
音質については、Acoustic Reviveの石黒 謙氏が解説されているように、ピアノとオーケストラのバランスがとても良いと思います。弦楽器の響きが豊かで、ランランの繊細なタッチもよくわかります。
ピアノ協奏曲は、指揮者(楽団)とピアニストの調和の度合いによって音楽性に違いが出てきます。
この場合の調和というのは、感覚的な意味合いもあって説明が難しいのですが、曲の仔細に渡って指揮者(楽団)とピアニストの間で意思疎通が図られている ことではなかろうかと私は思います。それが事前準備に拠るものか、相互の感性に拠るものか、はたまた別な手段に拠るものかはわかりませんが…
いずれにせよ、ゲルギエフ(マリインスキー劇場管弦楽団)とランランが最善を尽くした名盤です。
ゲルギエフ指揮のピアノ協奏曲で、お気に入りをもう一つ紹介したいと思います。
ブラームス ピアノ協奏曲第1番
ピアノ ユジャ・ワン, ゲルギエフ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
ミュンヘンの夏の野外コンサート「オデオンスプラッツ・コンサート2017」の映像です。
重厚で情熱的なこの曲を、地に足のついた堅実な演奏でじっくり聴かせてくれます。終楽章ラストのスローテンポのアンサンブルには心酔しました(45:30あたりから)。
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