アコースティックリバイブ の魅力について
人によって目指す音は異なります。
僕の場合、音楽再生の根底にあるものは、前回の記事でも述べましたが、音声信号と電源電流に影響を及ぼす因子をできるだけ取り除きたいという気持ちです。
信号と電源の浄化は、オーディオ機器固有の性能を十分に発揮させるためにも大切なことだと思うのです。
前回の記事では、3つのアクセサリーによる音質改善に気を良くしていました。ところが慣れてくると、気に掛かるところが再び顕在化してくるから困ったものです。
特定の曲で感じる中高域の歪感は、アクセサリーで低減されたものの聴感的に解消とまではいかなかったようです。
これ以上はもう無理かと半ば諦めていた最中、ふとしたきっかけでアコースティックリバイブの無料貸し出しサイトを知り、幾つかの製品を試す機会を得ました。
結論から述べますと、背景の静寂性、高域の清澄さ、中高域の透明感、音の厚み、音場の広がり、そしてエネルギー感、これら全てが格段に向上し、音質の著しい改善に感動しました。
本稿では、現在導入しているアクセサリー類(USBターミネーターRUT-1、電源ボックスRTP-4 absolute、電源コードPOWER STANDARD TripleC-FM、クォーツ・レゾネーターQR-8、RCA出力端子用防振プラグIP-2Q)についての感想を記します。
RUT-1をUSB端子に装着することで端子基盤の共振を止める事が出来、この制振効果とノイズ除去効果を合わせた一石二鳥の音質改善効果が発揮されるアクセサリーです。
僕の場合、デスクトップPCのIOパネルのUSB端子に装着しました(上段の写真参照)。
交響曲などのクラシック音楽では、高域の見通しがはっきりと良くなりました。ノイズなど不純要素の減衰効果でしょうか、フォルティシモのバイオリンの歪感が減少してきれいに伸びています。
音の純度がアップし、ポップスなどでも各音源がより鮮明に聴こえます。
高域がきれいに再生されることで、帯域バランスが高域側に片寄ったような錯覚に惑わされますが、これが本来のバランスではないかと思います。
RUT-1の装着箇所は、写真のようにUSBケーブルとRUT-1を並べて最上端へのセットが音質的にベストでした。
さらに、RUT-1を装着してリッピングしたCD音源は、非装着と比較して透明性が明確に向上しました。
PCオーディオは、PC自体がノイズの巣窟であることは認識していましたが、信号の源流そのものからノイズの影響を抑制できるRUT-1の音質改善効果に驚きです。
下流側でiPurifier2を用いてノイズを除去したり信号を再生成するにしても、上流側で根本対策を施すことで信号の精度が大きく向上し、クオリティの飛躍的アップに繋がったのでしょう。
参考までにRUT-1の2個装着も試してみましたが、高域が抑制されたマイルドな音になりました。
僕のPCの場合は1個で必要十分だったようです。
②RTP-4 absoluteとPOWER STANDARD TripleC-FM
電源ボックスについては、かねてからその導入を検討していました。オーディオ機器の電源を壁コンセントから直接とっていたので、電源ノイズの除去機能を有する電源ボックスが欲しかったのです。
このRTP absoluteの仕様からは、技術と感性の粋を尽くした並みならぬ力作であることが見て取れます。
・電極素材に圧倒的な導通特性を誇る純銅素材を採用
・GTX-D:ACOUSTIC REVIVEとFURUTECHで共同開発コンセント
・航空グレードアルミ合金削り出しボディ
・電源ノイズを完全非接触に除去し、静電気発生も防止
・PC-TripleC導体(楕円単線)を内部配線に採用
・インレットにもFURUTECHとの共同開発品を採用
壁コンセントと電源ボックスを結ぶケーブルも併せて揃えました。RTP absoluteの本領を発揮させるためには、その上流のケーブルも同じ理念で製作されたものがベストだと考えました。
POWER STANDARD TripleC-FMには、副作用の無いピュアな伝送を実現するために画期的な技術が投入されています。
・撚り精度を極限まで高めた3.5スケアPC-TripleC導体
・絶縁材とシースにPEを採用
・新素材導入による画期的なケーブル構造
・ファインメットビーズで電源ノイズとグラウンドノイズを副作用なく一掃!
・電源プラグとインレットコネクターもグレードUP!
電源ノイズの除去を謳う電源ボックスは巷に色々ありますが、音質副作用が生じては本末転倒です。
電源ボックスに使っているコンセントやインレットも気になります。壁コンセントより性能が劣っていると一抹の不安を覚えます。
電源コードも同様です。アクセサリーの目指す方向が合致していないと、所期の相乗効果が得られないではという心配があります。
RTP absoluteとPOWER STANDARD TripleC-FMは、そのような懸念を払拭する作り込みであることはもとより、実際の音質もイメージとたがわず、導入した喜びを感じずにはいられませんでした。
クラシック音楽では、解像感の向上を一聴して把握でき、個々の楽器の音がディテールまで能動的に聴こえてきます。音場が広がり透明感が確実に増しました。恣意的に創作したような音ではなく、不純な因子を排除して得られたまさに純粋な美音です。
これは僕がイメージを誇大化している訳ではなく、別のメーカの電源ボックスも試聴した上での印象です。
そのメーカの電源ボックスは、独自のフィルター技術で高音質化を図った製品で、広大な音場感と臨場感は評判どおり特筆に値するものの、なぜかその方向性で創られた美音のように思えました。さらにノイズ除去能の副作用なのか、高域の伸びが抑制されているようにも感じたのです。
ノイズの低減と電流の伝送ロスを抑えた効能は、中低域にも現れています。
低域の量感と押し出し感が明瞭になり、躍動感が増しました。低域楽器の有する精神的高揚感を充足させるような本来の低音を、豊かな響きで聴かせてくれます。
ヴォーカルは歌い手の声の質感がクリアになり、清澄感の高い音楽へあたかも昇華したような変わり様でした。
RTP absoluteをピュアオーディオで使用する場合は、プレメインアンプとCD/SACDプレーヤーをそれぞれアキュフェーズのAPL-1(2芯)で繋いでいます。アンプ系とデジタル系は、電源ボックスを分けて使った方が音質的に良いそうですが、現状は1台で賄っています。最低限、アースループは考慮しました。
PCオーディオで使用する場合は、DA-310USBをRTP absoluteに繋ぎます。ヘッドホンリスニングなのでDA-310USBのみの稼働です。PC本体は別の壁コンセントから電源をとっています。
③QR-8
続いて導入したのは、クォーツ・レゾネーターQR-8です。
天然スモーキークォーツ(煙水晶)のチューニングチップを、共振を起こしている対象物に貼ることによって共振を止め、音質を向上させるアクセサリーです。
QR-8の効果を最も期待した対象物は、PC本体でした。
PCオーディオは、ノイズと振動の塊(PC本体)から音声信号が発せられるので、PCの躯体の共振が音質に影響しているのではと疑いを持ちました。
USBケーブルを接続しているIOパネル周辺の躯体平面部分を指で触れてみると、明らかに振動が伝わってきます。
QR-8は、このような体感できる低周波の振動を止めるものではありませんが、触感ではわからない細かな共振を止めることができれば音質向上に寄与するかもしれません。
そこで最上段の写真のようにQR-8を2個貼り付けました。
するとどうでしょう、静寂感が増し、音がぐっと深く沈み、響きが豊かになりました。
それぞれ1箇所のみでも試聴しましたが、この2箇所使いが最良でした。
天然水晶自体の共振ポイントが可聴帯域の遥か彼方にあるため、レゾネーター自体の癖や共振音が再生音に乗ってくる事はないそうです。
ただ、どこに貼り付けても良い効果が得られる訳ではありません。共振していない箇所に貼り付けると逆に共振を起こして音質に悪影響を及ぼす場合があるとのこと。
共振がありそうだなと思うところに軽く置くように貼り、効果が確認出来た時点で強く貼り付けるのがコツだそうです。
QR-8の貼り付け推奨箇所は多々あります。
貸し出しサイトでお借りした電源ボックスRTP absoluteやコンセントベースCB-1DBには、その裏側にあらかじめQR-8が貼り付けてありました。
電源ケーブルのインレットプラグ(写真上)は鉄板箇所ですが、洗練されて低域のクオリティが向上したかのような音質にレベルアップしました。
QR-8は、効果が累積的に発現するアクセサリーの類だと思います。和紙ベースの粘着シールは予備分も同梱されているので、トライ&エラーで試すのが楽しいですよ。
QR-8の使用例は、取説の他にアコースティックリバイブの掲示板を参考にされるのが良いと思います。
IP-2Qは、オーディオ機器の空いているRCA出力端子に装着する防振プラグです。
センターピンには導通性の無い素材が使用され、黄銅と2017S航空レベルアルミ合金のハイブリッド構造で、端子付近の補強による振動抑制効果で音質を大きく向上させるアクセサリーです。
製品には、特殊制振材とクォーツ・レゾネーターQR-8が付属しています。
防振プラグIP-2Qに付属のクォーツ・レゾネーターQR-8を貼り付け、DA-310USBのRCA出力端子に装着しました(写真上)。
これまで前述のアクセサリー類を使ってきたのにもかかわらず、音質はさらに良い方向に変化しましたから驚きです。
顕著だったのは、高域の雑味が無くなり、いっそう綺麗に滑らかに伸びるようになったことです。
高域成分の多いクラシカルな音楽で事例を挙げると、洋画「Once Upon a Time in America」サウンドトラック”Amapola”で弦楽器が奏でる旋律から歪感が無くなり、澄み渡るようなバイオリンの音色に酔いしれました。
高域の再現性が向上すると、恍惚として聴き入るような音楽的余韻も広がっていきます。
空き入力端子用のショートピン(SIP-8Q, BSIP-2Q)もラインアップされています。こちらは、振動抑制に加えてノイズ混入防止効果も発揮します。機会があれば是非試してみようと思っています。
以上で感想記はお終いです。
音質の嗜好は人それぞれですが、アコースティックリバイブの魅力を少しでもお伝えできたなら幸いです。
「《何も足さない、何も引かない》弊社製品はどの製品も同じ方向でクオリティUPします。その方向とはノイズや歪みなど余計なものだけを取り除き、エネルギー感や躍動感、厚みなどは絶対に引かないというものです。その結果、確実に電気的な音が有機的で自然で生々しい音色と質感へと向上して行きます。」
アコースティックリバイブ 石黒社長が語る開発理念です。使ってみれば、まさにその通りであることがわかります。
オーディオアクセサリーは市場に溢れていて、書誌評論などを目安に選定することが多いのですが、アコースティックリバイブの製品は一部を除いて試聴(無料レンタル)ができます。
これは、リスナーの立場からすればとても有難いことです。自分のシステムで音の変化を確認した後、意思決定ができるのですから。
是非【貸し出し申込書 入力フォーム】から試聴申請をしてみてください( ´ ▽ ` )ノ
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