アイデアの創出、試行錯誤の繰り返し、たゆまぬ努力と不屈の精神がこのお菓子を生み出しました。岩手県大船渡市にある“さいとう製菓株式会社”の銘菓“かもめの玉子”です。
盛岡出張のお土産に買ってきました。濃厚な餡のクリーミーな味わいと、しっとりとした食感は最高です。本当に美味しいですね、この饅頭は。表面は白チョコレートでくるまれています。
自制心が無いと手がとまりませんので要注意です。
老舗の和菓子店と同じ菓子を作っても太刀打ちできない…他にない特色のある菓子の知恵をしぼり、そして創り上げたのが初代“鴎(かもめ)の玉子”です。
昭和26年、和菓子であるカステラの中に黄身あんを入れて焼いた、カモメの玉子の形をしたカステラ饅頭です。カステラの生地にマーガリンを練りこむという奇抜なアイデアで、味の特徴も創出しました。
当時の“鴎の玉子”は、カステラのまんじゅうを鉄板で焼いたもので、下がへん平状態、上半分だけが玉子型という形状でした。もっと立体的に、もっと美味しく…更なる探究心でチャレンジは続きます。
理想的な形状にするために玉子型の成形機を導入しますが、生地が型に付着してうまく剥がれず、何度やっても割れてしまいます。それでも試行錯誤と実験を繰り返し、ついに玉子形状の焼き上げに成功しました。
いったん型をある温度に上げ、そこで油をしいて型の表面に油膜をつくる。それから温度を下げ、ある定まった温度になったときにまんじゅうを入れて焼くのです。
その後も品質の向上とおいしさを追及し、平成11年(1,999年)には名称「かもめの玉子」に改称しました。ヨーロッパで最高の権威を誇る国際食品コンクール『モンドセレクション』では、平成2年から3年連続(1,990~1,992年)で金メダルを受賞しています。
(本文章は、さいとう製菓株式会社のWEBサイト“銘菓誕生物語”を要約したものです)
私も金メダルを差し上げます!
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