さて、どちらかがSHM-CDで、他方がBlu-specCDです。といっても見た目はなんら変わらないのでわからないですね。新素材CDと呼ばれている残り1種類のHQCDは、アルミニウムではなく銀を主体とした合金材質の反射膜を採用していることから、光を当てた際の反射具合が他のCDとは異なるので見分けがつくそうです。
CDの基盤樹脂層にはポリカーボネートというエンジニアプラスチックが使われていますが、このポリカーボネートを純度の高いものに変えたのが新素材CDの共通の特徴です。
・樹脂の流動性が向上し、より正確にビット部分を成型できる。
・レーザーの複屈折の発生を従来より少なくすることができる。
・透明性がよくなり、レーザーの透過性を向上させることができる。
つまり従来のCDに比べてビットの成型精度とレーザーの読み取り精度が向上した というのが物理的な改善点のようです。
確かに写真のCDの音は良いと思います。とくに右側(SHM-CD)のメータ指揮のマーラーは、清澄な空間の中に、低音から高音まで柔らかな音調でとても聴きやすく、かつffのようなところはズッシリとした迫力を素直に感じることができました。ただし、通常のCDと比較した訳ではないので、それを材質の違いによる音質向上に結実するにはいかにも短絡的です。
でも、同価格で理論的に音質が向上するのであれば、再生する側としては素直に喜ばしい話です。が、実情は材料費や設備投資の関係で設定価格はマチマチなようです。新素材CDの音質の違いは、過去に話題となって多数取り上げられており、何が本質的に違うのだろうかとバックナンバーのオーディオ誌を読み返してみると、なるほどと思えるふしもありました。
新素材CDと言えばガラスCDという大変高価なソフトも、一度は試聴してみたいなと思う今日この頃です。。。とても買えませんが。
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