建築資材や住宅関連機器の展示即売会「ジャパン建材フェア」が、8月27日(金)、28日(土)の二日間、東京ビッグサイト(国際展示場)で開催されました。業界最大規模で毎回2万数千人の来場者を数え、1開催で400億超もの売上高を記録するビッグイベントです。建築資材メーカーや住宅機器メーカーが新商品や売れ筋商品を展示してプレゼンテーションを行います。
主なブースの全体像を撮影して回りました。人混みで個々の商品については撮っていませんが、雰囲気だけでも味わっていただければと思います。
「ジャパン建材フェア」は東1,2,3ホールが設営会場ですが、向かいの東5,6ホールでは「グッドデザインエキスポ2010」が開催されていました。そちらにも行きたかったのですが、時間の都合でまたの機会にしたいと思います。
【↓】大阪市に本社があるタカラスタンダード(株)は、水回りの最適素材として自社の“高品位ホーロー”をPRしていました。
ホーロー(琺瑯)とは、鉄やアルミニウムなどの金属材料の表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)を塗り、高温で焼き付けたもの。工芸品の七宝焼きもそうですね。Wikipediaによれば、ツタンカーメンの黄金の仮面の表面にも琺瑯加工が施されているとか。
“高品位ホーロー”は、汚れの手入れが簡単、水・湿気・熱・摩擦・衝撃に強いという特性をもち、キャビネットの扉、キャビネットの中、コンロ周辺の壁材などキッチンの随所に使用されています。
またタカラ製品では、洗面化粧台や浴室の壁面(壁パネル)、浴槽にも使用しているモデルがあるようです。浴室のカビの手入れは大変ですが、掃除しにくいのは壁面ではなく壁パネルのつなぎ目やコーナー部ですね。そこにどのような工夫が見られるかが関心事です。
【↓】こちらも大阪市に本社がある大建工業(株)( DAIKEN CORPORATION)です。住宅・マンション用建材のメーカで、内装材、住宅機器、下地材などを製造・販売しています。
ご覧のように、女性扮するピエロによるアトラクションで観衆の注目を集め、それからプレゼンテーションを行っていました。写真はDAIKEN機能ドアシリーズのデモンストレーションです。
ドアとは“出入り口の建具”のことですが、そこには人、ペット、空気、音、光が往来し、快適性や環境性が求められる重要な建具です。取っ手を含めたデザイン(アート)、開口方式、バリアフリー、採光、防音などの機能をどのように融合させるかで価値が異なってきます。
これから新しく家を建てられる方は、ドア一つにもこだわりをもっていただきたいと思います。ほんと、いろいろなドアがありますよ。
【↓】北九州市に本社があるTOTO(株)のバスルーム展示コーナーです。今月発売の2大商品“SPRINO(スプリノ)”と“SAZANA(サザナ)”をPRしていました。
浴室は、単純に言えば体を洗い湯船につかるという目的の空間ですが、TOTOの浴室には居室空間としてのこだわりに執念を感じます。
浴室を選ぶときは、デザインとその機能性から判断しますが、必ず念頭に置かなければならないのが、寒い冬の時期の入浴、湯船の保温、掃除のし易さだと思います。したがって、各社の独自アイデア、創意工夫の違いを比較するのも大切でしょう。
畳のようにやわらかい感触の床“ほっカラリ床”は、なんか居心地よさそうな感じがします。
【↓】愛知県常滑市に本社がある(株)INAXのデモンストレーションコーナーでは、システムバスルーム(いわゆる浴室)の特長のひとつ“キレイ鏡”について、魔女がPRしていました。大手のメーカではどこも客寄せに力が入っています。
“キレイ鏡”は、鏡の表面に特殊コーティングを行い、鏡が白く汚れる“シリカ汚れ”を発生しにくくして掃除しやすくしたことが特長だそうです。
一般的にガラスはケイ酸塩を主成分とした透明な物質であり、その分子構造上、ガラスの表面に水酸基が飛び出しています。この水酸基に、水道水に含まれるシリカが化学結合して“シリカ汚れ”たるものが発生します。
ちなみに“キレイ鏡”は、湯気による曇りを防止する鏡ではないとのことです。
【↓】大阪府門真市に本社があるパナソニック(株)です。パナソニックは、デジタル家電、生活家電、美容・健康、パソコン、携帯電話、カー製品、ホビー製品などを製造・販売する一大企業ですが、今回は住宅設備・建材関連の展示です。
写真でおわかりのように太陽光発電システムです。
二酸化炭素は温室効果ガスのひとつで、赤外線の波長帯域の電磁波を吸収することから、地上からの熱エネルギーが宇宙に拡散することを妨げています。皆さんご存知のように、太陽光発電は太陽電池を用いた発電システムで、燃料を必要とせず温室効果ガスが発生しないことを最大の訴求としています。
ただし、まだまだ安易に購入できる価格の商品ではありません。環境保全を目的に購入する方は財布の中身で決めればよいですが、投資対効果を期待する人は、イニシャル費用、ランニング費用(メンテナンス)、発電効果のリスク(屋根の角度、方角、年間平均日照時間、積雪状況など)を検討する必要があると思います。また、製品寿命も考慮しないといけませんね。
【↓】東京都江東区に本社があるトステム(株)です。ここでは、“タスボックス”をPRしていました。
“タスボックス”とは、+BOX(足すボックス)の意味のようです。リビングルーム、ダイニング、キッチンなどの連続性のある各部屋を、トータルコーディネイトできるインテリア収納商品です。後から自在に追加できるということも特長です。
【↓】東京都台東区に本社がある(株)ノダです。
住宅機器(収納、ドア、引戸、クローゼットなど)、住宅設備機器(キッチン水廻り機器)、住宅建材(床材、内壁材、天井材、外装材)の製造・販売、無機質建材、木質繊維板(MDF)の製造・加工・販売、合板の輸入・加工・販売を行っている企業です。
インテリアの空間イメージ、建具と床材のカラーコーディネート、収納空間の各種プランをWEBでシミュレートできるようになっています。
【↓】最後は、木材や職人家具の展示販売です。この一画は木の香りが漂っていました。いい香りです。
以上、全てのメーカではありませんが、徒然なるままにブースを見て回りました。疲れてきたので、後ろになるにつれて文章が短くなってしまいました。どこかのメーカに特に肩入れしている訳でもなく、あまり参考にはならないと思いますが、雰囲気は写真のごとくでした。
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